2024/09/05

児童教育学科4年制移行後50周年記念集会に参加して

児童教育学科4年制移行後50周年記念集会に参加して

文責:安藤 公正(77期)

2024年8月27日(火)に西南コミュニティーセンターホールにおいて標記集会が礼拝形式で開催されました。児童教育学科に連なる卒業生や教員、在学生が集いました。

司会は児童教育学科の渡邊均教授、聖書朗読・祈祷は児童教育学科所属で宗教主任の平松愛子准教授でした。讃美歌386番の「あまつ真清水」を賛美後、マタイによる福音書第4章14章節を拝読、祈りが捧げられました。まず、渡邊教授が大学児童教育学科の歩みについて1974年以降の50年の歩みを概略的に捉え、現在の状況と異なる意味で荒波にもまれた航海であったと総括した後、学科の建学の精神に立ち返って将来への展望へと繋ぐ意味で1940年の西南保姆学院の設立から1950年の短期大学部児童教育学科の設置、1974年の文学部児童教育学科の設立等に言及されました。また、西南保姆学院時代の卒業式の儀式としての大切な「つるべ渡し」も紹介され、ホールのステージ上にも掲げてありました。卒業年度を記載したカラーリボンが付けられています。この度の集会の企画として、児童教育学科で脈々と受け継がれてきた聖書の一節、ヨハネ福音書第4章14節の「しかし、わたしが与える水を飲む者は決して渇かない。わたしが与える水はその人の人の内で泉となり、永遠の命に至る水がわき出る。」を印象深く心に刻むために、まさにその生き方を体現され、音楽史の与する場で活躍されているゲストを紹介されました。

その後、メゾ・ソプラノの木下美穂さん、ピアニストの東儀かな江さん、ヴァイオリニストの安田つぐみさんが「信じること・愛すること―歌・音楽の泉」というテーマで音楽を繰り広げてくださいました。「信じること」ではバッハのロ短調ミサ曲、マタイ受難曲からはヴァイオリンの音が胸に沁みる「憐れみ給え、我が主よ」そしてカンタータ63番の二重奏「呼ばわれみ空に」では渡邊教授がテノールで参加されました。東儀さんにはピアノ独奏「コラール前奏曲」を披露いただきました。休憩をはさみ「愛すること」では、古今東西の有名なバッハ、ブラームス、シューベル等のアベマリアや子守歌が披露されました。東儀さんはショパンの練習曲からエオリアン・ハープを演奏され、ピアノでハープを表現いただきました。後半はイタリアのオペラ作曲家のプッチーニ、ヴェルディ、マスカーニ等が披露されました。アンコールはプッチーニの歌劇「ジャンニ・スキッキ」から私のお父さんでした。演奏後、長年ドイツにお住いの木下さんがドイツの生活について語られるとともに、ご自身がクリスチャンとして今回のようにキリスト教学校で宗教曲を賛美する機会を与えていただいたことに感謝の意を表されました。東儀さんも合わせお二人は児童教育学科のベルリン研修の現地協力者とのことでした。   

私も、長年ベルリン国立劇場の合唱団員として活躍された木下さんに想い出深い指揮者について質問したところ、ピアニスト兼指揮者としても著名なダニエル・バレンボイム氏の名前を挙げられました。最後に感謝の言葉を田代裕一人間科学部長が述べられました。

なお、会場には2001年設置の社会福祉学科申請の際にお世話になった松永裕二先生や井上哲雄先生のお姿もありました。障がい児とその保護者のサークルである「のびっこの会」や社会福祉学科の設置に尽力された堺先生が参加されておらず残念でした。

また、私が宗教部事務室に勤務した際、クリスマスシーズンにはクリスマスディスプレイとして尾崎恵子ゼミや黒木重雄ゼミには、キリスト生誕のオブジェアを作成いただきましたし、クリスマスディスプレイ点灯式では瀬川啓子ゼミの皆さんにハンドベル演奏をお願いしたことを思い出しました。また、尾崎先生には学院のクリスマスカードの表紙のデザイン画を提供いただきました。

2024年3月刊行の西南学院アーカイブズ:第2号には特集として、大学児童教育学科50年が掲載されています。皆さんも是非、ご覧ください。






「つるべ渡し」